障害科学類にようこそ

このたびは障害科学類に興味をもってくださりありがとうございます。


学類長の挨拶

 障害科学は、教育学、心理学、生理学、社会福祉学など、さまざまな領域の知見を横断しながら、科学的な視点から障害について考える複合的な学問です。そして、障害科学類は、これらの多様な分野を専門とする教員が連携し、総合的な教育を行う、全国の大学の中でも非常に特色のある学類です。
 見た目や得意なこと、考え方や感じ方など、人にはそれぞれ異なる特性があります。その違いによって、日常生活の中で不便さや困難さを感じることがありますが、障害もその一つといえるでしょう。障害を医学モデルの視点から捉えると、心身の機能に制約がある個人の状態として理解されます。一方で、近年重視されている社会モデルでは、社会との相互作用によって生じるものと考えられています。そのため、周囲の環境や人々の捉え方・考え方を変えることで、制約は大きく軽減されます。
 例えば、車椅子では階段の段差を上ることが難しい場合がありますが、段差のない街づくりやスロープの設置によって、その不便さが軽減します。さらに近年では、段差を上ることのできる車椅子の開発も進められており、技術革新が新たな可能性を切り開いています。このように、技術の進歩と障害に対する本質的な理解が融合することで、新たな支援のあり方や科学技術の創生へとつながっているといえるでしょう。
 障害科学類では、障害科学履修モデル、特別支援教育学履修モデル、社会福祉学履修モデルという3つの履修モデルを設けています。障害に関わる基礎的な知識や支援方法、研究手法を体系的に学び、障害のあるおとなや子どもを支える専門職や研究者の育成を目指しています。本学類の卒業生は、教育、福祉、行政、医療、民間企業など幅広い分野で活躍しており、社会のさまざまな場面でその専門性が求められています。
 障害について学ぶことは、単に知識や技術を習得するだけにとどまらず、多様な人々の立場や背景を理解し、さまざまな事象を多角的な視点から捉える力を養うことにつながります。また、人間とは何か、社会とはどのようにあるべきかといった本質的な問いに向き合う契機にもなります。そのため、障害科学で培われる視点や思考力は、あらゆる分野において活かされる重要な力となります。
 対立や誤解、偏見など、世界全体が不安定な状況にある現代において、誰もが安心して暮らせる社会を実現するための取り組みが求められています。その鍵となるのは、多様な価値観や個性を互いに認め合い、理解し合う姿勢です。そして、共に生きる社会の実現を目指して学び続けることが、これからの社会においてますます重要になるといえるでしょう。
 多様な人々が支え合う新たな社会の実現に向けて、障害科学での学びに挑戦してみませんか。

                            障害科学類長  小渕 千絵


講義紹介

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障害のある人の教育を阻むバリアとは?(カマル ラミチャネ先生)


一人一人が、かけがえのない人生を幸せに送れるように(大村美保先生)


脳の学習プロセスを明らかにし、多様で適切な教育に役立てる(三盃亜美先生)


困ったことにはチャットボットが答えてくれる (佐々木銀河先生)


マイノリティがいないことを前提にした社会は生きやすいのか?(河野禎之先生)


子どもも教員も幸せな「インクルーシブ教育」を実現するには?(米田宏樹先生)