■ 概要
障害科学専攻(前期課程)は、これまでの障害児教育、特別支援教育における高度専門家の養成を担ってきた修士課程特別支援教育専攻と一体化し、2013(平成25)年4月から新たな専攻として改組いたしました。障害科学に係る基礎的、実証的な教育研究の実績を積み上げてきた障害科学専攻は、特別支援教育の教育研究の成果を付加することにより、<特別支援教育から臨床支援、福祉支援にわたる幅広い障害科学に関わるニーズに対応>することを可能としたものです(専攻改組イメージ図)。
■ カリキュラムと免許・資格
障害科学専攻のカリキュラムは、人間学群障害科学類(学士課程)における3つの履修モデル(特別支援教育学・社会福祉学・障害科学)との一貫性を確保し、<特別支援教育学コース>と<障害支援学コース>を設定しています。各コースでは、特別支援教育及び障害臨床・障害福祉に関わる高度専門職業人、研究者の養成を目指しています。必要な単位を取得することで、<特別支援学校教員免許状の一種・専修(5領域)>及び<臨床発達心理士・学校心理士の受験資格>を得ることができます。一人ひとりの学生のニーズや入学前の専門教育の履歴に応じて、各コースにまたがった柔軟な科目履修が可能です。学生の修学目的に応じた多様なコースワークを実現しています。
障害科学専攻(後期課程)への進学を希望する学生には、後期課程接続科目を設け、前期課程在籍時からの研究の継続性が確保できるようにするとともに、障害科学に係る社会の要請に応えるために、障害児国際教育・海外研修の科目、障害学生支援の科目、理療科の科目などを新たに開講しました。また、筑波大学では、他に類をみない附属特別支援学校5校を要しています。この筑波大学の資源を活かし、特別支援教育の理論と実践の往還を企図した実習、演習科目を設けました。特別支援教育コースの履修学生には、特別支援学校教員専修免許状に特定の障害教育領域に関する専門のピーク制を設定し、障害教育領域の高度な専門性の涵養を担保しました。
■ 修了要件と論文指導体制
障害科学専攻では、次の要件を満たすことが求められます。
(1) 基礎科目のうち専攻共通科目から6単位を、専門科目(特別支援教育学・障害臨床支援学・障害福祉支援学・障害共通専門科目)の中から20単位以上を修得し、専門基礎科目、推奨する大学院共通科目を含めて、30単位以上を修得すること。
(2) 修士論文の審査及び最終試験に合格すること。
学生一人につき、指導教員1名、副指導教員2名の3人による論文指導体制をとります。
■ 学位
修士(障害科学)、修士(特別支援教育学)