筑波大学人間系研究戦略委員会では、活動の一環として平成24年度より「人間系コロキアム」を開催しています。国内・外からの招聘講師による講演に加えて、人間系所属教員による講演を企画し、人間系所属教員を中核とした領域横断的研究の更なる推進を目指しております。
今年度第2回目の開催となる本コロキアムでは、「お互い様の共生人間科学:社会心理学から」をメインテーマとして、人間系心理学域の松井豊先生と相川充先生に、ご専門である社会心理学のお立場からの提言をいただくこととなりました。
教員、大学院・学類学生の他、広く多くの方々のご参加をお待ちしております。
日 時:2014年10月29日(水)16:00~
場 所: 筑波大学 総合研究棟A棟 A110(交流会:於2A211)
テーマ: 「お互い様の共生人間科学:社会心理学から」
講演1:『「お返し」の社会心理学』 筑波大学人間系教授 相川充
「お互い様」の中核には「お返し」がある。相手に何かしてもらったときに相手に「お返し」することを社会心理学の用語では「返報」と言う。この返報という現象が起こるのは、私たちが、ほかの人に何かをしてもらうと負債感(すみません)と感謝(ありがとう)との両方を感じるからである。私たちは、負債感を減らしたくてお返しをし、感謝の気持ちが湧くと、良いことをしたくなってお返しをする。負債感や感謝の大きさを決めるのは何か、また、感謝が私たちの心と行動にどう影響するのか、お話ししたい。
講演2:『支援者にも支援を』 筑波大学人間系教授 松井豊
災害時に職業的に人を救援し、支援する立場の方々も、活動時や活動後に外傷性ストレス(惨事ストレス)を体験することがある。惨事ストレスは当初、消防職員や自衛隊員などのストレスに焦点が当てられてきたが、東日本大震災以降は一般公務員や教員などの惨事ストレスにも注意が払われるようになってきた。様々な職種の方が体験する惨事ストレスについて説明し、これらの方に対する支援のあり方について論じます。
プログラム
16:00~17:30 講演・質疑応答
17:40~ 交流会(於:2A211)
進行:小川園子
主催:筑波大学人間系・研究戦略委員会
問い合わせ先:筑波大学人間系研究戦略委員会事務局(research#@#human.tsukuba.ac.jp)
※ 「#@#」を「@」に置き換えてください。