筑波大学人間系では、活動の一環として平成24年度より「人間系コロキアム」を開催しています。本コロキアムでは、人間系教員宮本昌子先生による講演会を予定しています。
コロキアムは以下のとおりオンライン開催としております。多くの方々のご参加をお待ちしております。
日 時: 2021年2月10日(水)12:15〜13:15
※ 質疑応答も含めての時間としております。
場 所: zoomによるオンライン開催(事前登録制)
参加方法: こちらのフォームから登録してください。
https://forms.gle/BXwCwKv9f5oZdWgU6
開催前日までに、登録したメールアドレス宛にオンライン参加のためのURLを送付いたします。
講 演:「吃音・早口言語症・発達障害の関連性について考える ―適切な支援法を選択するために―」
筑波大学人間系 宮本 昌子
講演内容:
吃音は、現在までの研究において、世界中の多くの地域で人口の約1%に出現するとされ、学歴や年収等に関わらず同様に発症することも知られています。吃音と親戚のような関係にあるといわれる早口言語症については、まだわかっていることが少ない状況です。
この吃音は、発達障害者支援法では行政的な区分として「発達障害」の分類に入っていますが、病理学的には果たして発達障害の一つといえるのかどうか、という点が疑問視されています。早口言語症については、吃音よりも発達障害との関係が深いことが明らかにされつつありますが、まだ未解明なことの多い領域です。吃音と早口言語症、発達障害の関連性がわかってくると、言語聴覚障害の臨床家にだけでなく、発達障害の支援者にも役立つ情報が提供できるのではないかと期待されます。
今回のコロキアムでは、吃音・早口言語症・発達障害、この三者の関連性について研究してきたことを中心にご紹介したいと思います。