筑波大学人間系研究戦略委員会では、活動の一環として平成24年度より「人間系コロキアム」を開催しています。平成25年度からは、国内・外からの招聘講師による講演に加えて、人間系所属教員による講演を企画し、人間系所属教員を中核とした領域横断的研究の更なる推進を目指しております。平成29年度第5回目の開催となる本コロキアムでは、人間系教員の根津朋実先生による講演会を予定しています。 教員、大学院・学類学生の他、広く多くの方々のご参加をお待ちしております。
日 時: 2017年10月11日(水)12:15~ 13:15
場 所: 筑波大学 文科系修士棟8B210
講 演:「カリキュラム研究の多様性:学習指導要領、時間割、履歴、そして教師」
筑波大学人間系 根津朋実
講演内容:
カリキュラム研究は一見「仕組み」を扱う分野と思われがちだが、実際の対象は多種多様である。この「つかみどころのなさ」は魅力でもあるが、専門家の養成は容易でない。カリキュラムを法規の用語「教育課程」ととれば、昨今の「教科化」、学習指導要領や検定教科書を無視できない。各校の実践に目を向ければ、年間指導計画や「時間割」、学校行事や運動会の屋台の有無等も、必須の研究対象となる。また学習者からみれば、意図的な教育内容の他に、教師の口癖や身振り、「校風」等、教授者が意図しない「かくれたカリキュラム」を学ぶこととなる。こうして学ばれた結果は、公的私的な「履歴」(curriculum vitae)として「生きられる」。さらに国家カリキュラムの伝達者とみるか、ルールのもとで工夫する創造者・開発者とみるかで、教師の役割も異なる。以上、この発表は、当該分野の幅広さについて概説する。
プログラム: 12:15~13:15 講演・質疑応答
進行:加藤 靖佳
主催:筑波大学人間系・研究戦略委員会
問い合わせ先:筑波大学人間系研究戦略委員会事務局(research#@#human.tsukuba.ac.jp)
※「#@#」を「@」に置き換えてください。
添付資料:コロキアムポスター37th Poster