心理学学位プログラム後期課程の清水登大さん(指導教員:外山美樹教授)が日本スポーツ心理学会優秀発表賞を受賞

心理学学位プログラム博士後期課程の清水登大さん(指導教員:外山美樹教授)が『日本スポーツ心理学会 第52回大会』で『優秀発表賞』を受賞しました。この賞は、日本スポーツ心理学会第52回大会における一般発表を対象として、学会の審査委員会による 評価を実施し、選出されたものです。

 

内容紹介

スポーツの試合では,「逆転劇」が頻繁に起きます。本研究ではその背景に,心理的要因によるパフォーマンス変動が関わっていることを想定し,7ゲームズマッチの卓球の試合を用いた実験を行いました。
分析では,以下の3つの要因に着目をしました。
①試合中の優劣関係(勝っているか,負けているか)
②主観的な競争段階の認知(選手自身が「今は試合のどの段階か」をどう認識しているか)
③個人の特性(「制御焦点」と呼ばれる,動機づけのタイプ)
その結果,良い結果に関心の強い促進焦点タイプの選手は,試合終盤において,優勢な場面ではパフォーマンスが低下し,劣勢な場面では向上するという興味深い傾向が示されました。
この結果は,選手が競争段階を主観的にどう捉えているかがパフォーマンスを左右し得ること,さらに選手のタイプに応じた試合中の動機づけ・パフォーマンス介入を行うことの必要性を示唆するものです。

受賞対象の演題:
試合中の優劣関係はパフォーマンスを左右するのか?―主観的な競争段階と制御焦点を踏まえて―(清水登大・外山美樹)

関連サイト:
https://taikai52.jssp.jp/(日本スポーツ心理学会 第52回大会)
https://taikai52.jssp.jp/20251025taikai_award.pdf(優秀発表賞のお知らせ)